疼痛症とは、機体(生命体を指す)の傷害性刺激を受けた時に発生した複雑な感覚であり、疼痛を主とする疾病です。

疼痛症について
痛みは多くの患者の共有する苦痛であり、医師の直面する難題です。
中国では古来より『十病九痛』(十の病気には九の痛みがある)と言う言葉が有ります。つまり疼痛と疾病は密接な関係を持ち、たくさんの疾病は殆ど痛みを伴って、臨床上によく現われる病気です。

人体の上から下まで、内部から外部まで、ほぼ どんな部位でも痛みが発生します。部位から言うと、頭痛、頸肩痛、顔面痛、腰痛、腹痛、四肢痛等に分けられています。臓腑から言うと、多く内臓の疾患の時にも、ほぼ殆ど痛みが生じます。
例えば、狭心症、胆嚢の痛み、腎臓の痛み、肝臓の痛みと胃痛等です。

急性疼痛は人にとって我慢しがたいものであり、慢性疼痛の場合は日々の生活を過ごし辛くします。痛みは人類が居るから痛みがあり、疼痛との戦いがあるからこそ、痛みを取り除く方法を探求し、疼痛性疾病の治療に対する豊富な経験をも蓄積しました。

疼痛の針灸治療は悠久の歴史を持ち、《皇帝内経》、《針灸甲乙経》、《針灸銅人》、《針灸大成》、《針灸資生経》、《針灸聚英》などの古典の中では、すべて針灸止痛の理論と方法を論述しました。
針灸療法は中医学の中では最も重要な構成部分であり、最も早く発見した医療方法であります。その中の針灸止痛の効果は迅速であり、科学性と実用性も持つ為、すでに医学界に公認されています。