秋の深まりとともに、朝晩の冷え込みがぐっと強まりました。
暦の上ではまもなく「立冬」。入口に差しかかり、陰の気が増していく時季です。
日中との寒暖差も大きく、体は気温変化に追いつけず、自律神経の乱れや胃腸の不調を感じる方も少なくありません。
東洋医学では、脾胃は後天の本とされ、全身のエネルギーの源を担う大切な臓腑です。
この時季に胃の気が乱れると、体の巡りが滞り、冷えや倦怠感、むくみなどさまざまな不調を引き起こします。
そこで今の時期は、「胃の気」を整えるために胃経を入念に施術することが重要です。
足の三里や上巨虚・下巨虚といった経穴を中心に、胃経の気の流れを整えることで、
内側から温かさと安定が戻り、全身の気血の巡りもスムーズになります。
寒さが本格化する前に、胃の気をしっかり養い、体の中心から温めておくことが、冬を健やかに乗り切る第一歩です。
